「白岩崎」天草陶石原料・流紋岩脈の露出する浜
苓北「白岩崎」
陶磁器の島、天草。多くの工房を有する島では、良質な天草陶石が産出されます。そんな天草陶石が露出した海岸が「白岩崎」です。砂浜とは違う、白いお茶碗を割ったかのような石が、広がる海岸はまるでスターウォーズの世界。足をのばしてみませんか。
別世界! 真っ白な 流紋岩が露出
「富岡海水浴場」から遊歩道で5分程度、北上した場所にある「白岩崎」。ここは、白い流紋岩脈が露出した珍しい海岸です。
まるで割れたお椀の破片が、転がっているような浜辺。スターウォーズにでも出て来そうな、切り立った岩山は、あまり目にすることのない光景です。
コバルトブルーに陶石の白い層
この白い石、流紋岩はマグマが地表付近で冷えて固まった岩石といわれています。通常みかける茶色の石と比較すると、一目瞭然の違い。陶磁器で有名な天草ですが、その陶磁器の原料となる流紋岩脈が海岸に露出しているのです。
有田焼など国内で生産される陶磁器の約8割近くが、この天草陶石を原材料としています。
石珊瑚なども見かける豊かな浜辺
近くには珊瑚礁もあり、熱帯魚も多い「白岩崎」。足元をよくみると、結構大きな石珊瑚が打ち上げられていたりします。美しい石珊瑚ですが、沖縄なども含め、多くの海は珊瑚礁の持ち帰り禁止。
というのも、珊瑚は光合成をして酸素を出し、海の酸素濃度のバランスを保つ役割をはたしています。観察したら、そっと海岸にもどしておきましょう。
白岩崎キャンプ場から海岸へ
「白岩崎」へは「富岡海水浴場」から遊歩道でいく方法と、「白岩崎キャンプ場」から浜辺に降りる方法があります。キャンプ場からは降り口が少しわかりずらいのですが、ソテツの木と看板が目印です。ソテツの間から浜辺に降りる階段が続いています。
階段を更に下ると「白岩崎」
階段の上から見ると、白い海岸が直接見えないため躊躇するのですが、そのまま降りてみましょう。下に降りると直ぐに白い流紋岩脈が露出した海岸が広がっています。
岩を見てみて! 「れいほくスマートガイドも」
「白岩崎キャンプ場」の階段を降りたすぐ側の石に「れいほくスマートガイド」のQRコードが設置されています。これは苓北町の観光情報を五言語(日本語・英語・韓国語・繁体広東語・簡体北京語)で解説したもの。見かけたらためしてみませんか。より深く知ることが出来、楽しいですよ。
まとめ
太古の昔からの地層が露出した、白く切り立った印象的な海岸「白岩崎」。天草陶石の原料にもなる、流紋岩の白とコバルトブルーの海の連なり。面白い風景の海岸です。
■白岩崎・白岩崎キャンプ場
住所:熊本県天草郡苓北町富岡2034
アクセス:バス 産交バス 本渡バスセンター~富岡港行 終点富岡港下車 約54分
車 熊本駅~約2時間40分、九州自動車道松橋IC~約2時間20分、天草空港~約35分