「南蛮柿」のスイーツを エスポルトでどうぞ!
天草飴本舗菓子工房「エスポルト」
「南蛮柿」って何だろう? という人も多いのではないでしょうか。「南蛮柿」とは無花果(イチジク)のこと。天草では、イチジクのことを南蛮柿とよんでいます。佐伊津町の南蛮菓子屋エスポルト(S.PORT)で、あまくさ南蛮柿をご賞味あれ。
「南蛮柿」の由来
店内に下がっていたポスターに、その由来が書いてありました。4人の少年たちというのは、天正遣欧少年使節です。彼らは、帰国してみたらキリスト教が禁じられていて、天草に身を寄せていたとのこと。イチジクの苗は彼らによって崎津にもたらされ、伝来の地となりました。
イチジクは栄養価が高く、昔から「不老長寿の果物」と呼ばれているそうです。伝来当時の人々は、初めて見る果物にどんな反応をしたのか、想像が膨らみますね。
エスポルトは南蛮菓子のお店
本渡から五和町に向かって国道324号線を行くと、佐伊津町の漁港近くに「四郎の初恋」という大きな看板が見えてきます。「S.POLT」の看板に描いてある鳥は「バルセロスの雄鶏」といい、「幸運を呼ぶシンボル」としてポルトガル国民に愛されているのだそう。いい目印ですね。
エスポルトは、天草に南蛮柿とともにいろいろなお菓子が伝えられたであろうと想像し、南蛮菓子を創作しているとのこと。そういえば、天草四郎の恋人が路香(みちか)さんだったという話からつくられた「四郎の初恋」というお菓子があります。歴史や伝承を大切にしている感じで、天草への愛情が伝わってきます。
店内は、イチジクを使った代表的な製品「四郎の初恋」や「南蛮柿ジャム」「崎津Nanban」をはじめとして、カステラやチーズケーキ、アップルパイ、プリンにゼリーなど豊富な品揃えで、どれにしようか迷ってしまいそう。
目を惹く生菓子
ショーケースにあるまん丸いケーキは、チーズズコットというスフレタイプのチーズケーキ。ドーム型の姿がなんともかわいらしいです。ベイクドチーズケーキもラインナップしています。
ホールケーキは大きいという人には、カットケーキやタルトはいかがでしょうか。エッグタルト、チーズタルトは冷凍してあるので、15分ほど常温に置き、半解凍で食べるとよいそう。
ポルトガルワインもいかが
ワインも販売してあります。ポルトガルの輸入ワインだそうです。お菓子はちょっと、という方へのお土産にいいかも。
まとめ
エスポルトは、天草に残る南蛮文化をお菓子の形にして伝えようと日々工夫をされています。崎津に伝わった南蛮柿や天草四郎のエピソードなどをお菓子に取り入れることで、それを手に取った人が、古の人々の思いに想像を膨らませるきっかけになるなら、なんて素敵なことでしょう。天草土産として、身近な人あるいは自分へのプレゼントとして、南蛮菓子をぜひどうぞ!
■天草飴本舗菓子工房「エスポルト」
住所:天草市佐伊津町2140-8
電話:0969-23-6827
営業時間:9:00~17:30
店休日:不定休
アクセス:車 熊本駅~約2時間10分、九州自動車道松橋IC~約1時間50分、天草空港~約15分