年30日展示!天草キリシタン館の・天草四郎陣中旗
天草・島原の戦い時に、御旗として掲げられていた「天草四郎陣中旗」。中央に聖杯、杯の上には聖体のパンに十字架が描かれ、両側で天使が礼拝しています。世界三大聖旗のひとつで、天草キリシタン館で年間30日だけ展示される陣中旗。本物を見に行きませんか。
天草キリシタン館
天草のキリシタンの歴史資料を展示
2010年7月1日にリニューアルオープンした「天草キリシタン館」。キリスト教の伝来から、天草・島原の戦い後の天草の歴史を紹介した施設です。事象だけでなく、背景や残されている資料に基づき展示されている所が特徴。周囲には、城山公園キリシタン墓地やルイス・デ・アルメイダ神父の像などもあり、丘全体がキリシタンの歴史を感じることができる場所です。
天草島原の乱を時系列でわかり易く
天草・島原の戦いは激戦で、一揆軍は原城に約3ケ月余りたてこもり1千人余りの殉死者がでたとされています。その立てこもりの様子、幕府軍かとのやりとりの矢踏みの文面までも時系列にまとめられている天草キリシタン館。本では学べない、やむにやまれぬ一揆の背景。その後の天草を救ったとも言える天草初代代官・鈴木重成の功績まで一連の天草の歴史をみることができます。
年30日 天草四郎陣中旗の本物を公開
ここ、天草キリシタン館には貴重な所蔵品があります。国指定の文化財であり、文化財指定名称は正式には「綸子地著色聖体秘蹟図指物」。いわゆる、天草・島原の戦いで一揆軍の御旗として利用されていた「天草四郎陣中旗」が残っているのです。生地の痛みをさけるため、展示されるのは1年に30日間だけ。秋の展示は11月1日から11月7日まで!次は2019年3月1日~7日までが予定されています。
貴重な世界三大聖旗のひとつ
「天草四郎陣中旗」はヨーロッパの十字軍旗、ジャンヌ・ダルクの旗とともに世界三大聖旗といわれています。総攻撃の際に鍋島藩の家臣が戦利品として持ち帰り、長く鍋島藩で保管されていました。その後、文化庁が海外流出を避けるため買い取り、個人所有となった陣中旗。最終的に当時の本渡市へ寄贈され、天草の地へ帰ってきました。
帰りは丘の上から天草の絶景を!
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通常はレプリカが展示されています。レプリカも非常によくできていますが、本物は生地の風合いや織り方の繊細さが大きく違います。380年以上前の布だとは思えない程に保存状態もよく、当時では高級な織物であったことが解ります。戦いでできたであろう、布の痛み。血の跡。本物から伝わってくるものは大きい。本物が展示されている期間中に出かけてみませんか。天草キリシタン館は丘の上にあり、気持ちの良い場所です。
まとめ
天草キリシタン館の貴重な所蔵品「天草四郎陣中旗」。他の陣中旗とは大きく違い聖旗とよばれるのもうなずける独特の雰囲気をもっています。年間30日だけ、公開される実物を鑑賞できる機会。おみのがしなく!
■天草市立「天草キリシタン館」
住所:〒863-0017 熊本県天草市船之尾町19番52号
電話:0969-22-3845
開館時間:8:30~18:00(入館17:30迄)
休館日:12月30日~翌年1月1日
観覧料:一般300円 高校生200円 小・中学生150円
アクセス:車 熊本駅~約2時間 九州自動車道 松橋IC~約1時間50分程度 天草空港~約15分
バス:熊本駅~本渡バスセンター(快速天草号) 約2時間30分 本渡バスセンター~車で約約15分
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