「下浦土玩具」を天草土産に!アマビエさま登場
下浦土玩具
天草で300年以上続く土玩具。一度は途絶えたものの、「下浦土玩具」として復活しました。縁起物の「弁天さま」や「めじろおし」などに加え、疫病退散を願いアマビエさまも登場!手間暇かけ作られる「下浦土玩具」。お土産や疫病終息を願って、いかがですか。
300年以上の歴史! 天草 土人形復活
天草で有名な伝統工芸といえば、上質な天草陶石を使った陶磁器。そんな磁器製品とは別に、上質な土を使いつつも素朴に焼き上げ、安価に販売されていたのが天草土人形です。
300年以上の歴史をもち、一度は途絶えた天草土人形。2017年、天草東海岸沿い下浦町の地域おこし団体「しもうら弁天会」により、「下浦土玩具(しもうらどろがんぐ)」として復活しました。
節句や雛祭り聖母像にもみたてて
始まりは、江戸時代中期。東向寺の瓦葺き替えに唐津藩瓦職人、廣田和平が来島。そのまま住み着き、東向寺門前で茶店を営み、土人形の作成を始めました。
子供の節句や雛祭り用に、飾った後は玩具として壊しても良いように安価なものを。そして、人形に災いを逃し清める意味あいもあったようです。また禁教の時代には、聖母像のかわりに祈りの対象にもなっていました。
人の手で変わっていく素朴な粘土
「下浦土玩具」は粘土をドロドロに溶かし、石こう型に流していきます。その後気泡を取り除いたり、不要な泥部分を捨てて竹ベラで削ったり。型のまま風とおしの良いところで乾燥し、石こうから抜いて、また2,3日乾燥。
写真のようにヤスリをかけられツルツルになるまで、かなりの時間と人の手を通して作られていきます。
ひとつひとつ人の手で絵付け
実は見た目よりも、かなり手間暇かかる「下浦土玩具」。絵付けももちろん手作業です。塗っては乾かし、また色を加え。根気よく、人の手をとおして作り上げられていきます。
縁起物に加えアマビエさまも!
縁起物の「弁天さま」商売繁盛「めじろおし」「ひっぱりだこ」などに加え、疫病退散で話題のアマビエさまも登場です。疫病流行を予言し「私の姿を描いた絵を、人々に早々に見せよ」と告げたといわれるアマビエさま。
熊本には猿ににたアマビコ、天草郡に現れた山童(ヤマワラワ)の記録もあり。肥後国の海に現れたといわれるアマビエ様は、天草と八代の間の海に現れたのかもしれない…と想像力の膨らむ伝承達です。
栖本河童街道に「油すましどん」も
下浦町のお隣、天草最大の河内川が流れる栖本町には河童伝説も多く残されています。そんな河童を形どったのが「よかっぱ」。天草弁で「いいよ」という許可の意味をもつ「よか」と河童が組み合わさった縁起物。「それでいいよ」と全てを許してくれそうお顔です。
町を活性化! 「しもうら弁天会」
「下浦土玩具」を製作する、「しもうら弁天会」は町の活性化のために結成された会です。昔、下浦町では良質の石が産出されていました。オランダ坂にも使われている、下浦石。その石切り場の整備保全が元々のきっかけです。
まとめ
江戸時代から300年続く天草の伝統工芸品、土人形。「しもうら弁天会」により復活し、すっかり大人気の「下浦泥玩具」ですが、変わらず丁寧に製作されています。購入方法は、以下のFacebookかお電話で。少人数の作業のため、Facebookかメールがよりベターです。
■しもうら弁天会「下浦土玩具」
住所:天草市下浦町2127-2
電話:090-9587-7589
Facebook:ここをクリック
メール:shimoura.bentenkai@gmail.com