魔界転生にも登場「森宗意軒神社」とは
森宗意軒神社
「森宗意軒神社」と聞き、誰?と思う方も多いはず。昭和の時代に人気だった小説「魔界転生」の黒幕妖術師。実際は、医学者で天草・島原の戦いで活躍した人物です。数奇な人生を歩んだ森宗意軒のひっそりと、しかし高遠なその足跡をご紹介します。
高台の城跡近く
「柳城跡」「森宗意軒神社」、どちらもあまり耳にすることはない言葉です。しかし、歴史好き、パワースポット巡りの方には興味深い場所。ここは昭和の時代人気があった小説。そして映画にもなった「魔界転生」黒幕の妖術師、森宗意軒を祀ってあります。小高い丘の上にあり入口がわかりずらいのですが、目印は小松屋渚旅館の駐車場。横の細い道から入り、民家の間を登って行きます。静かに登りましょう。
細い山道をひっそり登ると
鳥の声と風の通り過ぎる音しか響かない、ひっそりとした場所を登ります。しかし、道はきれいに整備され草木は刈りとられ道標の看板もしっかりありますので大丈夫。地域の方からは「もりすけさん」として親しまれている森宗意軒神社。医術の心得があった、森宗意軒は近隣の方にとってはありがたい人物であったのかもしれませんね。
丘の上には大矢野氏の「柳城跡」
登りきると開けた丘の上のような場所にでます。ここには室町から戦国時代に天草五人衆の大矢野氏の城郭があり、城は海の関所(津留)の役割も担っていたとか。眺めの良い場所で、眼下にみえる港は柳ノ瀬戸と呼ばれ古くから八代海と有明海を結ぶ重要な航路でもありました。森宗意軒はこの場所を訪れて眺望を気に入り、住み着いたといわれています。
ひっそりと清廉に
城をまわりこむと「森宗意軒神社」に到着です。華美な事は全くなく、しかしきれいに祀られています。社の中に入って参拝可能です。地元の方が大切にされている事がわかる掃除の行き届いた「もりすけさん」。この森宗意軒は江戸時代に実在した人物。宇土城主でキリシタン大名でもあった小西行長に仕えていたといわれます。船宰領となり朝鮮渡航中に難破。南蛮船に助けられ、オランダや中国で火術や医術などを学んで日本に帰国。数奇な人生の森宗意軒は知識も軍略も妖術と恐れられる程のものを身に着けていたのでしょう。
現在は天草五橋二号橋も見える
帰国後は、徳川と豊臣が戦った大阪の陣で真田信繁の軍で戦い落ち延びた後、天草の地に暮らしたといわれています。天草・島原の戦いでは天草四郎と共に戦い、原城で亡くなった森宗意軒。天草四郎軍では重要な役割であったことは間違いなさそうです。敗者は悪者として書かれる事がありますが、そういう人物は民衆に実は好まれた人物も多いもの。不思議な森宗意軒のパワーを感じにでかけてみませんか?現在は天草五橋二号橋の近くで眺めのいい場所ですよ。
まとめ
知る人ぞ知る、森宗意軒神社いかがでしたでしょうか?不思議な力を持っていたといわれる森宗意軒。実は難破し、海外で学んだ多くの知識や医学が不思議な伝説を作ったのかもしれません。長きに渡り、祀られてきたパワーは何かしらの理由が潜むもの。風をおこし、海を歩いたといわれる森宗意軒神社で不思議な力を感じていきませんか?
■森宗意軒神社
住所:〒869-3603 熊本県上天草市大矢野町中10051
アクセス:九州自動車道松橋IC 車 約1時間
道の駅 上天草「さんぱーる」から車で10分程度魔界転生にも登場「森宗意軒神社」とは
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