大江天主堂は崎津教会と一緒に!ガルニエ神父と教会
天草西海岸の大江町の山の上、白いゴシック建築の教会が大江天主堂です。南フランスから来島したガルニエ神父。天草の地で生涯を終えるまで49年間村人と共に信仰の道を歩みました。世界遺産候補の崎津天主堂も車で15分程。一緒にたちよっていきませんか?
大江天主堂
パーテルさんの天主堂
村人に「パーテルさん」と親しまれた、ガルニエ神父。ガルニエ神父は大江天主堂の司祭として49年間村人と信仰の道を歩んだ司祭です。フランスから海を渡り、故郷に帰ることなく天草大江村で82年の生涯を閉じたガルニエ神父。ガルニエ神父が天草に来島した1892年は開国から34年程しかたっていない時代の事です。
禁教時も信仰を守った信者と共に
天草島原の戦いから、宣教師が追放され禁教の時代が続く日本。その中で信仰を守り続けた潜伏キリシタン。天草島原の戦い後に天領となった天草は重税に苦しみ初代の代官、鈴木重成の嘆願によりようやく石高が半減されます。そんな時代を信仰を支えに生き延び潜伏していたキリシタンの人々。そんな信者と共にガルニエ神父が私財を投じて、昭和8年に建設されたのが大江天主堂です。
山の上の教会「大江天主堂」
大江教会3代目の主任主催となったガルニエ神父。南フランスの出身で、当時貧しかった村人と同じ生活をおくっていたと言われています。天草弁で説教を行い、自身の墓石に使うお金を病人や困った人々に使ってほしいと言い残し亡くなったとか。天主堂から見えるこの風景をパーテルさんはどんな思いで見下ろしていたのでしょうか。
「五足の靴」の文人とパーテルさん
与謝野鉄幹や北原白秋が若き時代に旅をした九州を旅した時の旅行記「五足の靴」。その中で、5人の文人達は天草のパーテルさん(ガルニエ神父)に会う事も目的の一つとしています。まだ天草五橋で熊本と陸続きになっていない時代のこと。海をわたり、山を越えての異国の神父との会話。心はずむ様子が伝わってくるようです。
フランスのルルドの泉を再現
大江天主堂の敷地内には、フランスのカトリック巡礼地でもあるルルドの泉が再現されています。少女ベルナデッタがマリア様と出会った洞窟に湧き出た泉。泉の水は病を治したといわれています。このベルナデッタとマリア様との出会いの場面を再現した、天草のルルドの泉。奇跡は信じる人の上に訪れるとか。祈ってみませんか。
まとめ
崎津天主堂が海の教会だとすれば、大江天主堂は山の教会です。天草弁で説教をし、村人と同じ生活を行ったザビエル神父の思いが詰まった天主堂。崎津教会と共に立ち寄ってみませんか?また、教会は大切な祈りの場所。館内での撮影は禁止となっています。お祈りをされている方もいらっしゃいますので、そっと見学してくださいね。
■大江天主堂
住所;天草市天草町大江1782
開館時間:9:00~17:00 *セレモニーの際には入館できない場合もあります。
アクセス:車 熊本駅~約2時間50分 九州自動車道松橋IC~約2時間40分 天草空港~約65分
バス 九州産交バス「天主堂入口」下車 徒歩5分
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