天草・重要文化的景観「西宮宮」は恵比寿様
天草で重要文化的景観の崎津集落。その構成要素のひとつ「西宮宮(にしのみやぐう)」は、漁協組合直売所きんつ市場の近くにあります。山沿いの急な階段を登ると出迎えてくれる恵比寿様の笑顔。祠前から眺める海も絶景!お買い物ついでに登ってみませんか。
西宮宮
山から海を見守る
天草下島、崎津集落は国選定の重要文化的景観。ここ西宮宮(にしのみやぐう)もその構成要素のひとつです。崎津集落の漁協組合の直営所、きんつ市場駐車場の道をはさんだ山側。駐車場に到着すると、山の急斜面を利用した階段と鳥居が印象的です。
18世紀からずっと
西宮宮の階段の手前には碑文があります。これによると、明治期に経営困難だった漁業組合の開発の礎を作り、村長も務めた宮下豊氏の業績を讃えて建立されたもの。向いの駐車場の先には漁協組合もあり、海や人々を見守るような場所です。小さな漁港の村長さんの奮闘する姿、想像力が膨らみます。
祭神は海を守る蛭子神
山の斜面を利用した階段は見た目どおりに傾斜のある階段です。登りきると、鯛を小脇にかかえたほがらかな恵比寿様が迎えてくれます。この西宮宮の祭神は蛭子神様。蛭子の神様は日本書紀の国作りの神話の神話で、イザナギ・イザナミの神の長男として生まれますが、不完全体であったため海に流された神様です。その後、漂着した地で拾われ恵比寿神になったとか。海の守り神様であり、海から来る海神様。崎津集落の異国との係りの歴史を思うと興味深い祭神様です。
海を見守るマリア様もそばに
きんつ市場の先には、海を臨むマリア像もあります。夕陽が、マリア様の岩場の先の海に沈む風景はなんとも神秘的。夕暮れ時の散策がお勧めです。西宮宮の海神、恵比寿様とマリア様、崎津集落独特の風景と信仰を見ることができる場所です。
まとめ
崎津集落の端のきんつ市場付近は、お買い物だけでなく西宮宮、夕陽のマリア像など見所の多い場所のひとつです。崎津教会見学とセットで訪れてみませんか。
■西宮宮(にしのみやぐう)
住所:熊本県天草市河浦町﨑津きんつ市場駐車場向い
アクセス:車 熊本駅~約2時間40分 九州自動車道松橋IC~約2時間10分 天草空港~約40分
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