天草で塩作り見学! 天日塩の「はやさき 」
「はやさき」天日塩
イルカウォッチングでも知られる、天草五和町の通詞島。流れが早く、海底の起伏に富んだ、海の恵み豊かな島です。そんな海水を汲み上げ、自然の力だけで作られる自然食品研究所「はやさき」の天日塩。風と太陽の力で作られる塩作りを、見学していきましょう!
イルカも生息する海に浮かぶ通詞島
天草の北側、長崎よりにある「通詞島」。中世には、南蛮貿易の通詞(通訳)が住んでいたことから、ついた名前といわれます。
流れが速く、起伏に富んだ海は、魚介類の宝庫。野生のミナミハンドウイルカが住む、自然豊かな島です。水族館で見る「バンドウ」イルカより、一回り小さい「ハンドウ」イルカ。天草の海をスイスイと気持ちよさそうに泳ぐ姿が、イルカウォッチングでも人気です。
海の恵みを風と太陽の力でギュッ
この自然豊かな通詞島で、古くから行われているのが塩作り。縄文時代の塩作りの土器も発見されています。
天草の中でも有明海の恵みに島原と天草の伏流水が混じり、流れの早い「早崎海峡」。そんな海水を、風と太陽の力だけで作る塩が自然食品研究所「はやさき」の天日塩です。
天日塩作りを見学!
自然食品研究所「はやさき」の天日塩は流下式枝条架式で作られています。
通詞島の島の外側をドライブしていると、突然建っているいる巨大な櫓のようなもの。これは、枝条架と呼ばれポンプでくみ上げられた海水を上から滴らせ、風と太陽の力で濃度を凝縮させるものです。
建物横のお店に声をかけ予定が入っていなければ、先の工程の塩作りも見学できます。
単純だけれど自然の力と時間が必要
一般的には、時間短縮のため海水を凝縮後、釜炊したり真空式蒸発缶で煮詰める方法が用いられます。
しかし自然食品研究所は、この後の工程も天日。ハウスの中に凝縮した海水を天日干しし、ゆっくりと時間をかけて乾かしていきます。
美しい! 完全天日塩の四角い結晶
ゆっくりと、自然の力だけで誕生する「はやさき」の天日塩。結晶は四角い形です。海のミネラルや有機物をそのまま残した塩は、まろやかで辛みの少ないお味。もちろん、焼き魚などの相性は抜群です。
四角い結晶がしっかり残った物と、粒が小さい「極上」のシールが張られた塩の2種類があります。料理の用途によって、使いわけを!
天草の海を見つつ塩バニラアイス
塩作りを見学したら、天草の海をみつつ塩バニラアイスで休憩もおすすめ! 五和町の「サンタのアイス工場」で作られるこのアイス。みっちりカップに入ったアイスは、塩だけなのに複雑な味。
昭和50年に通詞大橋が開通し、ドライブしやすくなった通詞島。縄文時代の天草を想像しつつ、観光していきませんか。
まとめ
水族館よりちょっと小ぶりで、ひきしまったハントウイルカが生息する早崎海峡。通詞島の自然食品研究所で、「はやさき」の天日塩作りを見学していきませんか。ゆっくりと時間をかけると、複雑でまろやかになる。自然の真理が詰まってます。
■自然食品研究会(はやさき 天日塩)
住所:熊本県天草市五和町二江106
電話:0969-33-0610
営業時間:9:00~17:00
店休日:日曜日
アクセス:車 熊本駅~約2時間40分、九州自動車道松橋IC~約2時間30分、天草空港~約 25分