重要文化的景観「崎津集落」路地をゆく
重要文化的景観に指定されている「崎津集落」。昔ながらの日本家屋の中、中央にそびえる崎津教会の十字架が印象的な漁村です。崎津教会だけを観光してしまいがちですが、「天草は旅人を詩人にする」と司馬遼太郎が書いた場所。天草散策の見所をご紹介します。
崎津集落
振り返れば「崎津諏訪神社」
下天草の羊角湾を望む漁村「崎津集落」。教会にスポットがあたりがちですが、路地が面白いのです。駐車場に着いて、すぐ正面に見えるマリア象が立つ建物が「木造崎津教会跡」。天主堂が作られる前の教会です。そして奥に見える鳥居は「崎津諏訪神社」。禁教の時代潜伏し、信仰を守った人々が神社で祈る時、心の中で「あんめんりうす」と唱えていた記録が残る神社です。
生活通路「トーヤ」の先は海
「崎津集落」の路地を歩くと、肩をよせあうように建つ家々の間に細い通路が何本もあります。これは「トーヤ」と呼ばれる生活通路。国の重要文化的景観で海に続く道も多く、そのまま船に乗れる通路も。古くからの通路は想像力を掻き立てます。
海に続く漁師の作業場「カケ」
崎津集落のもう一つの見所は「カケ」と呼ばれる漁師の作業場です。網の手入れや干物干しなどに利用され場所で、そのまま船に乗れる「カケ」が多く機能的。ゆっくり体験したい方は、お休み処「よらんかな」の裏手で見学できます。
集落を歩く時には看板に注目
崎津集落の路地を歩いていると、所々に看板があります。この看板を探して歩くのも、散策の楽しみのひとつ。司馬遼太郎や林扶美子など文人達も訪れた﨑津集落。「天草は旅人を詩人にする」と司馬遼太郎が書いた天草を歩いてみませんか。
のんびりくつろぐ猫達
「崎津集落」の路地は、日陰を追って猫達のくつろぐ姿がよくみられます。道路にゆったり寝ころび、風を楽しむ猫達。集落の人々と猫達のいい関係がうかがえます。猫好きには路地でくつろぐ猫達も風景の一部として楽しい場所です。
マンホールにも注目!
最近人気のマンホールの絵。「崎津集落」のマンホールも必見です。まるで踊りだしそうな、楽しい表情の魚のマンホール。崎津教会に向かう路地に入るとすぐ探せます。マンホール好きには足元も必見です。
まとめ
世界遺産登録勧告で賑わう「崎津集落」。「崎津教会」に焦点があたりがちですが、「崎津集落」自体が重要文化的景観として選定されている場所です。昔からの暮らしをひっそり残す「崎津集落」。「崎津教会」に訪れる際には、教会以外の場所も必見です!
■﨑津集落
住所:熊本県天草市河浦町崎津
アクセス:車 熊本駅~約2時間40分 九州自動車道松橋IC~約2時間10分 天草空港~約40分
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